コードバン財布の選び方|おすすめ日本製ブランドTOP10も完全解説!
投稿日:2024年10月26日 | 最終更新日:2024年11月29日
『新しい財布は、コードバンの財布にしようかな?』
と思ってネットで調べてみると、ブランドも財布もたくさんあるので、どれを選べばいいのか迷う方も多いかと思います。
そこでこの記事では、コードバンの財布選びのポイントをご紹介後、日本製のおすすめブランドランキングもお伝えしていきます。
コードバン製の財布は、一般的な牛革製の財布に比べて高価ではありますが、この素材だけでしか味わえないうっとりするような美しさと光沢感にはそれだけの価値があります。
ぜひ当記事を参考に、納得のいくコードバンの財布を見つけてみてください。
これだけは知っておきたい!
失敗しないコードバンの財布選びの3つの基礎知識
以上の3つのポイントが、コードバンの財布を選ぶ前に知っておきたい基礎知識となります。
この3つのポイントを知っておけば、コードバンの財布が選びやすくなるので、ぜひチェックしてみてください。
①コードバンは3種類ある
コードバンは製造方法や加工方法によって違いがあり、おもに「オイルコードバン」、「水染めコードバン」、「顔料料仕上げコードバン」の3種類があります。
下の表に、各コードバンの簡単な特徴や欠点などをまとめておきましたので、ぜひ参考にご覧ください。
オイル | 水染め | 顔料仕上げ | |
写真 | |||
価格 |
最高級 |
高級 |
やや高め |
人気 |
○ |
◎ |
△ |
硬さ | やや柔らかい | やや硬い | 硬い |
魅力 | 重厚感がある | 透明感がある | 色味が均一 |
欠点 | 水ぶくれができやすい | 色抜けすることがある | 革らしさがあまりない |
経年変化 | する | する | ほぼしない |
3種類のコードバンの違いが、なんとなくお分かりいただけたでしょうか?
これから左の「オイルコードバン」から順に、深掘りしていきます。
◦「オイルコードバン」は上級者向け
「オイルコードバン」は、その名の通り、オイルをたっぷり染みこませて製造されたコードバンです。
特徴は、ややしっとりとした手触りで、少し柔らかめの質感であること。
そして重厚感のある見た目に加え、深みのある光沢と独特の色ムラが味わえる点にあります。
(※同一カラー)
また、写真のように個体ごとに表情や色味に違いがあり、革の個性を存分に楽しめる点も魅力となっています。
気になる「オイルコードバン」の欠点は、水に弱く、濡れると「ブク」と呼ばれる水ぶくれができやすいところ。
雨や汗に気をつけながら使う必要があるので、本格的なレザー製品をはじめて持つ方にはあまり向いていない素材となっています。
次に価格についてですが、「オイルコードバン」は3種の中でもっとも高価で、アメリカの「ホーウィン社」やイタリアの「ロカド社」、日本の「新喜皮革社」などが製造しています。
中でも、「ホーウィン社」が製造する「シェルコードバン(※商品名)」は最高級に位置しており、その圧倒的なブランド力とクオリティの高さで、多くの革好きの憧れとなっています。
長財布で12万円~19万円、二つ折り財布で10万円~12万円と、「シェルコードバン」製の財布はハイブランド並に高価でなかなか手が出しづらいですが、だからこそ手に入れた時の満足感や喜びは格別です。
◦「水染めコードバン」はとにかく美しい
「水染めコードバン」は、日本の「レーデルオガワ社」が得意としているコードバンで、「アニリン染めコードバン」と呼ばれることもある大人気の革素材です。
特徴は、非常に滑らかな手触りで、やや硬めの質感であること。
そして透明感のある革の表情に加え、鋭い光沢感と綺麗な色味が味わえる点にあります。
(※同一カラー)
個体差はあるものの、「オイルコードバン」よりは少なく、上の写真のようにどのカラーも美しい仕上がりとなっている点も魅力です。
そんな「水染めコードバン」の欠点は、使用期間が伸びると光沢感が減ったり、色が抜けたりする場合があるところ。
新品の時の上品な見た目がずっと続くわけではなく、いい意味でも悪い意味でも変化していきます。
色抜けは残念ながら防げませんが、光沢感は維持できるので、入手後は丁寧な扱いや定期的なメンテナンスがおすすめです。
最後に価格について。
「水染めコードバン」製のアイテムは、長財布では「5万円~8万円」、二つ折り財布では「4万円~8万円」と本格的な革財布の中では高価な部類に入ります。
ですが、コードバンの財布はこれぐらいが平均的な相場なので、特別高いわけではありません。
「ガンゾ」や「土屋鞄」をはじめ、多くの日本製ブランドで「水染めコードバン」を使った財布が展開されていますが、だいたい同じような価格で販売されています。
◦「顔料仕上げコードバン」は安くて強い
「顔料仕上げコードバン」は、コードバンの上に顔料やウレタンなどを塗装したもので、高級ランドセルに使用されることの多い革素材です。
特徴は、ツルツルの手触りで、しっかりとした硬さが感じられる点。
そして均一で綺麗な色味に加え、水に強いところにあります。
また、革の表面が塗装されているため個体差はほとんどなく、他のコードバンと違ってほぼ経年変化しない代わりに、新品時の色味が長く続く点も魅力となっています。
そんな扱いやすさが魅力の「顔料仕上げコードバン」ですが、劣化すると塗装面が割れてきたり、色が剥げたりする欠点があります。
その他のデメリットとしては、革らしさがあまりなく、全体的にのっぺりとしているため、安っぽく見えてしまいがちなところが挙げられます。
ですが長財布で2万円~4万円、二つ折り財布で2万円~3万円と、他のコードバンに比べて価格が安いため、入手しやすくなっています。
「顔料仕上げコードバン」製の財布は、革のナチュラルな表情や経年変化を楽しみたい方には向いていませんが、お手入れをしたくない方や気軽に革財布を使いたい方に向いています。
◦3種類のコードバンのまとめ
コードバンは以上の3種類があり、このうちどれかがメイン素材として使用されています。
あなたの好みに合いそうなのは、どのコードバンでしたか?
『どれを選べばいいのか分からない……』
といった時は、美しさが魅力の「水染めコードバン」をおすすめいたします。
こちらは選べるブランドの数が多く、人気もあるので、はじめてのコードバンにも◎です。
②内装の革も注目ポイント
『同じコードバンの財布なのに、なんでこんなに価格が違うのかな?』
コードバンの財布を探している時、こんな疑問を持ったことはありませんか?
たとえば下の革財布は、同じ「キプリス」というブランドで、同じ「水染めコードバン」が外装に使用されているにも関わらず、約10,000円の価格差があります。
キプリス① | キプリス② |
61,600円 |
52,800円 |
なぜこんなにも価格差があるのかというと、それは内装の革が違うことがおもな理由です。
上の2つの革財布は、それぞれ以下のようなレザーが内装に使用されています。
キプリス① | キプリス② | |
外装写真 | ||
内装写真 | ||
外装 | 水染めコードバン | 水染めコードバン |
内装 | ヴァケッタレザー | シラサギレザー |
価格 |
61,600円 |
52,800円 |
①は自然の力だけで製造されたイタリア産の牛革が、②は科学の力も使って製造されたブランド独自の国産の牛革が内装に使用されています。
どちらも安いレザーではありませんが、イタリア産の牛革の方が製造するのに手間と時間がかかっているため、レザー自体が高価となっています。
そのため同じ「水染めコードバン」が外装に使用されていても、内装のレザーが高価な①の方が販売価格が高くなります。
このように内装にどんなレザーが使われているかによって販売価格が変わるので、コードバン製の財布を選ぶ時には、ぜひ内装の革素材にも注目してください。
③ほとんどが日本のブランド
コードバンを使った革財布を展開しているブランドは、ほとんどが日本のブランドです。
「ルイ・ヴィトン」や「グッチ」などのハイブランドでは、コードバンの財布はありません。
高級革靴で有名な「オールデン」にあると言えばありますが、下の写真の「シェルコードバン」を使った1製品のみの展開となっているため、実質ないのと同じです。
(※出典:ALden公式サイト)
ちなみにこれまでの傾向から予測すると、今後も有名な高級ブランドでコードバンを使った革財布が発売される可能性はかなり低いです。
ですので、コードバンの財布が欲しい時は、日本のブランドの中から選ぶことになります。
【補足】欲しいと思った今が最安値!?
コードバン製の財布は最近値上がりしており、多くのブランドで価格改定が行われています。
とくに「シェルコードバン」を使った革財布は値上げ幅が大きく、一度に数万円高くなることもありました。
値上げ前(ガンゾ) | 値上げ後(ガンゾ) |
146,300円 | 187,900円 |
素材のコードバン自体が年々希少となっていることから、この先さらに値上げされる可能性が高いので、まさに欲しいと思った今が最安値です。
コードバンの財布はどれがいい?日本製ブランドおすすめランキングTOP10を大発表!
約75,000円 | ||
最高品質を目指す日本の老舗高級ブランド | ||
約40,000円 | ||
コスパに優れた本格的な革小物を製造 | ||
約120,000円 | ||
多種多様な革小物を展開する人気ブランド | ||
約60,000円 | ||
有名ランドセルメーカー仕立てる革小物 | ||
約70,000円 | ||
永年無料修理保証付の職人系ブランド | ||
約60,000円 | ||
ジャパニーズモダンな革小物を展開 | ||
約55,000円 | ||
創業130年超の日本の鞄メーカーが運営 | ||
約35,000円 | ||
クラシカルな革小物を格安で提供 | ||
約90,000円 | ||
芸術作品のような美しい染色が特徴 | ||
約25,000円 | ||
格安コードバン財布の代表的ブランド |
(※価格は、そのブランドで人気の長財布の価格です)
Q.もう少し安くて良い革財布を探すなら?
「コードバンの財布は高すぎる」
といった時は、上の写真の牛革の中でも高級な「ブライドルレザー」製の財布がおすすめです。
「ブライドルレザー」製の財布なら、30,000円~50,000円程度で良質なアイテムが入手できます。
≫最高品質を目指す日本の老舗高級ブランド
GANZO -ガンゾ-
目安価格 | 約75,000円 |
ラインナップ | 4シリーズ |
ガンゾは、どこに出しても恥ずかしくない本格派の革財布が欲しい時におすすめしたい、品質の高さに定評のあるブランドです。
1917年からレザー製品で勝負してきた老舗が自社ブランドとして展開しており、革質だけでなく、縫製やコバ処理などの細部にまでこだわり尽くした革小物を仕立てています。
コードバンを使ったシリーズは現在4種あり、「水染めコードバン」と「ヌメ革」を合わせたシリーズ、そして両面「シェルコードバン」製の贅沢なシリーズは、高額ながら売り切れることもよくあります。
(※公式or楽天でのみ入手できます)
≫コスパに優れた本格的な革小物を製造
CYPRIS -キプリス-
目安価格 | 約50,000円 |
ラインナップ | 6シリーズ |
キプリスは、牛革や馬革をはじめ、多種多様なレザーを使用した本格派の革小物を幅広い価格帯で展開しているブランドです。
全国の有名百貨店にて、定番の革財布ブランドの地位を確立しており、目利きのバイヤーが選ぶ「百貨店バイヤーズ賞」を累計19回も受賞しています。
そんな実力派ブランドのキプリスでは、3種あるコードバンのすべてがシリーズ化されており、「シェルコードバン」以外は、一般的な日本製ブランドの相場よりもリーズナブルな価格が実現されています。
(※公式なら1年間無料修理保証付きです。)
≫多種多様な革小物を展開する人気ブランド
COCOMEISTER -ココマイスター-
目安価格 | 約120,000円 |
ラインナップ | 6シリーズ |
ココマイスターは、世界中の高級皮革と日本の熟練職人を採用し、上品な革製品を展開するファブレスブランド(※)です。
設立は2011年と業界では若手ですが、順調に売上を伸ばし、東京銀座や神戸旧居留地などの一等地に路面店を構えるまでに成長を果たしています。
このブランドでは、珍しいカラーのコードバン財布やチェス盤模様の型押しコードバン財布など、ほかのブランドにはない製品が取り揃えられており、コードバンのシリーズ数は6種と最多レベルとなっています。
(※ファブレスブランド=自社工房を持たないブランド)
(※ポイントがお得な楽天での入手がおすすめです。)
≫有名ランドセルメーカー仕立てる革小物
土屋鞄製造所 -ツチヤカバンセイゾウショ-
目安価格 | 約60,000円 |
ラインナップ | 3シリーズ |
土屋鞄は、知名度の高いブランドのコードバン財布が欲しい時にイチオシの、業界大手クラスの規模を誇る日本のブランドです。
1965年にランドセルの製造を開始し、現在では大人向けのレザーグッズも手掛けており、革の素材感を活かしたシンプルな革小物は性別を問わず人気となっています。
土屋鞄で入手できるコードバンの財布は、「水染めコードバン」を使用したものがメインとなっており、定番シリーズと、小銭入れのない「ベルコード」と呼ばれる薄さを追求したシリーズがあります。
(※ポイントがお得な楽天での入手がおすすめです。)
≫永年無料修理保証付の職人系ブランド
CRAFSTO -クラフスト-
目安価格 | 約70,000円 |
ラインナップ | 2シリーズ |
クラフストは、2020年にものづくりの街「東京蔵前」で創業された、「年齢・性別・時代」にとらわれないプロダクトを目指す新進気鋭のブランドです。
「ブライドルレザー」などの定番の革素材だけでなく、「サボテン」などの植物を原料とする新素材(※ヴィーガンレザー)を使った革小物も製造し、SDGsにも取り組んでいます。
コードバンの財布は、外装に「オイルコードバン」を使用したもののみ展開されており、そのすべてに永年無償修理保証が付いているため、安心して長期間愛用できます。
(※公式サイトでのみ入手できます。)
≫ジャパニーズモダンな革小物を展開
FUJITAKA -フジタカ-
目安価格 | 約60,000円 |
ラインナップ | 3シリーズ |
フジタカは、日本の象徴でもある「富士山」と「鷹」をブランド名のルーツとする、1941年に創業されたブランドです。
同業他社に比べて老舗ではあるものの、カラフルなかがりステッチや、おしゃれなバイカラーなど、遊び心のあるモダンなデザインを取り入れた革小物を得意としています。
フジタカが展開するコードバンの財布は、オイルコードバン製の「フォール」が1番人気となっていますが、ほかにもマットなコードバンや、ホワイトワックス仕様のコードバンを使った珍しいシリーズもあります。
(※公式サイトでのみ入手できます。)
≫創業130年超の日本の鞄メーカーが運営
KUBERA9981 -クベラ-
目安価格 | 約55,000円 |
ラインナップ | 3シリーズ |
クベラは、「ファイブウッズ」をはじめ、複数のブランドを展開している「株式会社林五」が運営するハイエンドブランドです。
知名度はあまり高くありませんが、運営元の「林五」は1890年創業の老舗で、長年革小物を製造してきた実績があるため、信頼性は確かです。
クベラでは、「オイルコードバン」や人気の「水染めコードバン」だけでなく、傷に弱いという弱点を克服したレアな「型押し水染めコードバン」を使用した財布も展開されています。
(※Amazon以外で入手できます。)
≫クラシカルな革小物を格安で提供
万双 -マンソウ-
目安価格 | 約35,000円 |
ラインナップ | 2シリーズ |
万双は、1995年創業時から自社製品にブランド名を刻印しない独自のスタイルを貫く、職人気質の強い日本のブランドです。
このブランドの製品は「クラシカルなデザイン・太めのステッチ・厚めのコバ処理」など、随所に“万双らしい”特徴があり、それらがブランドロゴの代わりを果たしています。
コードバンに関しては、2大人気コードバンである「水染めコードバン」と「シェルコードバン」を使用したシリーズがそれぞれ展開されており、どれも相場より数万円ほどリーズナブルな価格が実現されています。
(※公式サイトでのみ入手できます。)
≫芸術作品のような美しい染色が特徴
YUHAKU -ユハク
目安価格 | 約90,000円 |
ラインナップ | 2シリーズ |
ユハクは、美しいグラデーションカラーの革小物を得意としている、2009年にスタートした日本のブランドです。
洗練された雰囲気のあるメイン素材は、専門の職人が1点1点、丁寧に手作業で染色を行っており、1つとして同じものが生まれないという希少性も魅力のひとつとなっています。
ユハクのコードバンの財布は、「水染めコードバン」や「オイルコードバン」を使った2シリーズが基本で、それにプラスして染色方法の違いによる派生シリーズや、創業者が製作する特別なシリーズも展開されています。
(※Amazon以外で入手できます。)
≫格安コードバン財布の代表的ブランド
FLYINGHORSE -フライングホース
目安価格 | 約25,000円 |
ラインナップ | 1シリーズ |
フライングホースは、楽天ランキングで上位入賞することも多い、馬革製のビジネス革小物を展開する日本のブランドです。
こちらの財布は、国内有名タンナーの「宮内産業」社製のほぼ経年変化しない「顔料仕上げコードバン」が使用されており、ランドセル並の高い耐久性が備わっている点が魅力となっています。
ちなみにコードバン製なのにリーズナブルな理由は、中国での製造、裏地にナイロン素材を使用など、各所でコストカットされているのがおもな要因だと考えられます。
(※価格はすべて同じです。)