日本でも人気のブランド【BURBERRY】の最近の変化と変革について
投稿日:2016年8月12日 | 最終更新日:2024年5月24日
この記事では、日本でのバーバリーの変化と変革を中心に解説していきます。「ライセンス契約って何?ブルーレーベルやブラックレーベルってどうなってるの?」など、よくあるややこしい疑問を解決していきます。
(⇒メンズ財布について)
突然ですが、質問です。
あなたにとって、
その答えは、恐らく↓この一覧のうちのどれか、
- 高級ブランド
- チェック柄
- コート
- マフラー
- ブルーレーベル
- ブラックレーベル
- 財布
- 時計
- タオル
- シャツ
- 香水
- その他
- 高級ブランド
- チェック柄
- コート
- マフラー
- ブルーレーベル
- ブラックレーベル
- 財布
- 時計
- タオル
- シャツ
- 香水
- その他
あるいはいくつかのイメージの組み合わせ(例えば「高級ブランド+チェック柄」といったようなイメージ)であるかと思います。
今、あなたがお持ちのバーバリーのそのイメージ。実は、そのイメージの多くは日本のいろんな企業達が広めたものなのです。
ん…?何かおかしくないですか?バーバリーはイギリスのブランドなのに、日本の会社がブランドイメージに関係しているなんて。
このような疑問がわくのも当然です。なぜなら、ブランドイメージというのは、本来そのブランド自身の手で広めていくものだからです。つまり、バーバリーのブランドイメージはバーバリーが広めるものであり、本来であれば、日本の企業が広めるものではありません。
しかし、日本におけるバーバリーのブランドイメージの多くは日本の企業が広めてきました。なぜそのようなことが起こったのか?その謎を解くカギは「ライセンス契約」にあります。
【ライセンス契約】とは?
特許や商標などの権利者が、他の者に対して利用・実施の許諾を与える契約。例えば、キャラクターの版権をもつ会社が、ぬいぐるみの製作会社に対して利用許諾を与える契約など。(引用:コトバンク)
簡単に言うと、日本のいくつかの会社が「バーバリー」の名前を借りて色んな製品を作って販売していたということです。つまり、本家バーバリーが作ったものではない製品に「バーバリー」という名前を付けて販売していたワケです。
これを分かりやすくするために「物語と図」で解説いたします。
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ライセンス契約を物語と図で解説♪
ある日本のTシャツが会社がありました。この会社はノーブランドのTシャツを生産・販売していましたが、あまり売り上げは良くありませんでした。そこで、どうにか売り上げを伸ばすために作戦を考えることになりました。
そんな時、イギリスで人気かつ有名なブランドである【A】というブランドについての情報を知りました。このTシャツ会社は「これからの【A】は間違いなく日本で人気が出る。」と考えました。また「もし、このブランドが使えれば我が社は間違いなく成長できる。」とも考えました。
そして【A】と交渉しました。その結果、売り上げの一部を支払う代わりに【A】の名前とデザインを使っていいことになりました。
このTシャツ会社はさっそく【A】のブランド名が入った製品を作りました。すると、Tシャツの売り上げはどんどん上がりました。それと共に日本での【A】の知名度がどんどん上がり、人気ブランド仲間入りを果たしました。
これを見た他の業種の企業達、例えば「時計、靴、傘、靴下など」もこぞって【A】と交渉し、名前とデザインを借りることになりました。そして、Tシャツ会社と同じように【A】の名前が付いた製品を生産・販売し、売り上げを上げていきました。
このようにしてどんどん高級ブランド【A】が、日本の企業達の手によって広められていきました。
これが【ライセンス契約】の大まかな流れとなります。
「バーバリー」もこのようにして日本に知れ渡っていったブランドの1つです。したがって、先ほどので見ていただいたバーバリーのイメージの多くは日本の企業達が作り、広めたものなのです。
中でも「三陽商会」という企業は、バーバリーを日本に広めた1番の立役者でした。日本におけるバーバリーの歴史はこの企業を無視して語ることができないほど、大きな存在です。いまからこの「三陽商会」について少しみていきましょう。
オリジナルレーベルの展開でバーバリーを広めた「三陽商会」について
「三陽商会」という名前はあまり知られていないと思います。ですが、「バーバリー・ブルーレーベル」「バーバリー・ブラックレーベル」と聞けば、誰もが知っているブランドだと思います。
この2つのレーベルは、バーバリーとライセンス契約を結んでいた日本の企業である「三陽商会」が産み出しました。つまり、バーバリーという名前が付いているけれど、中身は三陽商会のオリジナルブランドでした。
この2つのオリジナルバーバリーブランドは、本家バーバリーよりも安く、若者層向けのブランドとして展開されていました。そして、時代を味方につけたこともあり、大成功しました。
ちなみに、この2つのレーベルが大ヒットする以前の日本国内では、バーバリーブランドは知名度も人気もあまり高くありませんでした。そのため、
「もしこの2つのレーベルがなかったら、日本でのバーバリーの知名度は、今とは比べものにはならないほど低かったかもしれない。」
と言われることもあります。それぐらい「ブルーレーベルとブラックレーベル」はバーバリーのブランドイメージの確立と知名度アップに貢献しました。
しかし、本家バーバリーよりも安い価格で展開していたため、ある問題がおこり始めます。
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それがバーバリーブランドのイメージ低下です。元々高級ブランドであったバーバリーが、「BURBERRY ○○ LABEL」として安い価格売られることによって「ラグジュアリーブランド」としての地位が揺らぎ始めたのです。
このままでは近い将来、名門ブランドとしての地位が危ぶまれることが予想されます。そのため、イギリス本国のバーバリーは「高級ブランドイメージの強化」のために2015年6月末、「三陽商会」とのライセンス契約を終了させることにしました。そして、本国イギリスのバーバリーが直営する方針へと転換することにしました。
その結果、「三陽商会」はバーバリーの名が使えなくなりました。なので、当然「バーバリー・ブルーレーベル」「バーバリー・ブラックレーベル」は廃止されてしまうことになりました。ちなみに、この時点をもって、すべての日本企業が「バーバリーとのライセンス契約の終了」をむかえることになりました。
では、ブルー&ブラックレーベルはどうなったのか?
「バーバリー・ブルーレーベル」「バーバリー・ブラックレーベル」はライセンス契約が切れた後、新たなブランドとして生まれ変わりました。それがこれ↓です。
頭の「バーバリー」が外れ、尻尾に「クレストブリッジ」が付きました。しばらくはデザインにチェック柄が使えるそうですが、当然、もう「バーバリー」ではありません。これについては、本家バーバリーが明言しています。
ちなみに、三陽商会はバーバリーを失ったことで、売り上げが激減し危機を迎えています。
一方、バーバリーはどうなっているのでしょうか?
実は、本家バーバリーも大きな変化期を迎えています。次は、いよいよ本家バーバリーのお話です。
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変革中の本家イギリスの【BURBERRY】の今は・・・?
「三陽商会」とのライセンス契約を終了させ、ブランド強化に歩みだした本家イギリスのバーバリー。彼らはラグジュアリーブランドとしての地位をさらに固め、中国を中心とする世界をターゲットに戦っていくことにしました。
そして戦略のひとつとして、本家バーバリーは今まであった3つのラインを、
- LONDON(ロンドン)
- PRORSUM(プローサム)
- BRIT(ブリット)
- LONDON(ロンドン)
- PRORSUM(プローサム)
- BRIT(ブリット)
2016年末までに統合することになりました。これ以降、【BURBERRY】のラインは1つだけになります。
なぜ、統合することになったのか?その理由について、バーバリーの代表はこのように語っていたそうです。
ラグジュアリーグッズを買う人々の行動は進化しており、この統合はその進化に合わせるためのものだ。彼らのスタイルは今までにないほど流動性を増しており、バーバリーの全貌を体験してもらうにも、この統合が役立つだろう(出典:PARSNIPS PRESS)つまり、統合の狙いとしては「シンプルに1つにまとめることで【BURBERRY】というブランドをより強くする。」そして、「1つにすることによって興味を持った人が購入しやすくする。」ということでしょう。
たしかに、同じブランドで色々なラインがあると「バーバリー・プローサムとバーバリー・ロンドンって何が違うの?」といったような疑問を持ってしまいます。このような疑問が出てしまわないように、分かりやすくシンプルにすることになったのだと思います。
まとめ~【BURBERRY】は【BURBERRY】に~
今までの日本にあったバーバリーは、直営ではなくライセンス契約によって日本の企業が製品をつくっていました。しかし、今では本国イギリスのバーバリーが直営するようになり、3つにあったバーバリーは1つにまとめられ単一「バーバリー」になりました。つまり、日本における【BERBERRY】は「本当の」「1つの」【BERBERRY】となったワケです。
したがって、バーバリーの財布の記事ではこの新生【BURBERRY】の財布について解説いたします。ブラックレーベルやロンドンではないので、ご注意くださいませ。